株式会社リアルタイプ

株式会社リアルタイプ

業種

サービス業
(フォント利用環境の改善、知財の保護、文字文化を守る)

補助金の種類

ものづくり補助金

採択金額

750万円(上限)

ものづくり補助金の事例として、株式会社リアルタイプ 代表取締役社長 前田 剛男氏にインタビューのご協力を頂きました。※インタビュアー、グルーヴィット(当社)、前田社長の対談形式でお届けします!

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文字に新たな価値を提供する会社 株式会社リアルタイプ

インタビュアー
最初に、貴社の事業内容をご紹介いただけますでしょうか。
[株式会社リアルタイプ前田社長(以下 前田社長)]
当社は、ウェブフォント配信システムの提供を主な事業としており、欧米のコンピューターシステムと比べて文字数が多い日本語フォントのデータ容量を最適化する技術に力を入れています。
細かい話になりますが、欧米のアルファベットと比べて、日本語は文字数が多いため、データ容量が増えるのです。10万文字やそれ以上のデータを扱うことになり、ウェブサイトで数メガバイトの画像データをダウンロードさせるのは困難です。そのため、画面上に表示する文字だけを限定してフォントデータをオンデマンドで作成し、高速に表示させる技術が必要になります。
当社のウェブフォント配信システムは、ウェブ上で表示される文字を高速かつ効率的に表示するためのフォントデータをオンデマンドで作成・配信するもので、特にデザインにこだわる企業や大規模なウェブサイトを運営する企業から高い評価をいただいています。当社のシステムを使うことで、ウェブサイト上の文字を高速に、かつ美しく表示することが可能になります。
システムをリリースした2009年当時はウェブフォントの需要がほとんどなく、あまり注目されませんでした。しかし、2010年頃からCSS3やHTML5の普及に伴い、ウェブフォントの重要性が認識され始めました。現在では、電子書籍などのWEBコンテンツ配信サービスをはじめ、大変多くの企業がウェブフォントを導入し、視覚的なデザインの向上を図っています。
インタビュアー
貴社の企業理念について教えてください。
前田社長
「文字文化を守る」ということが、当社の根幹にある理念です。現代ではデジタル化が進み、文字に関わる仕事やフォント制作が軽視されがちですが、文字は人々のコミュニケーションや情報伝達において欠かせない要素です。特に日本語は、漢字、ひらがな、カタカナの三つの文字体系を持つ独自の文化を持っています。この豊かな文字文化を守り、次世代に伝えていくことが当社の使命だと考えています。
例えば、フォントベンダーが作成する文字は、ただのデザインではなく、その背景にある歴史や文化、そして制作にかかる時間と労力が詰まっています。これらを適切に評価し、適正な価格で流通させる仕組みを作ることで、文字文化を未来に繋げることができると考えています。

補助金申請の経緯

インタビュアー
補助金を検討するに至った経緯を教えていただけますでしょうか。
前田社長
当社はそれほど大きい企業ではないので、研究開発に費用をかけることがなかなか難しい状況でした。また、取引先は色々いるのですが、基本的に「こういうものを作ってほしい」という話になりがちで。今後生産性を高めていくためには、単に言われたものを作るのではなく、当社がイニシアチブを取り、権利を自社に残しながら取引していきたい。そのようなことをグルーヴィットさんに相談させていただいたところ、補助金を使って自社サービス開発を行うのが良いのではないか、というような話になりました。
[グルーヴィット株式会社 渡邊(以下 渡邊)]
リアルタイプ様とは以前からお付き合いがあり、自社の強みを前面に出したアクティブなビジネスに切り替えていきたいという課題感については、かねてより伺っておりました。受託型のビジネスから、サービスビジネスに転換することは、自社の付加価値性を高められるだけでなく、自社のビジネスをスケールさせやすくなります。
そのような中、新サービスの構想についてお話をいただきまして、「これはぜひ前に進めましょう」ということになりました。そこで、新サービス開発に補助金を活用することをご提案させていただき、構想を具体化させていきました。

採択後の取り組み

インタビュアー
採択後の展望や目標について教えてください。
前田社長
獲得した補助金を活用しつつ、現在はウェブフォントの更なる高速化や、表示品質の向上を図るための新技術開発に取り組んでおり、来年には売り上げに結びつくように計画しています。自社の強みを活かしたサービスビジネスを伸ばしていき、受託業務への依存度を減らすことが目標です。また、新しいマーケットへの展開も視野に入れており、海外市場にも対応できるようなシステムの改良を進めていきます。

グルーヴィットによるサポート

インタビュアー
今回の補助金申請サポートで、特に心がけたことや工夫された点は何ですか?
渡邊
AIを活用する技術分野での申請だったため、専門的な内容をどれだけ審査員に分かりやすく示すかが重要でした。システムの構成図を含む技術的な説明を正確かつ簡潔に伝えるために、丁寧に時間をかけて資料を作成しました。
具体的には、開発するシステムの内容については、ユースケース図などを用いてシステム要件を丁寧にヒアリングし、システムの構成図や技術的な説明を分かりやすくまとめ、審査員がどのような点に注目するかを考慮しつつアピールポイントを明確にしました。
また初版の計画書では販路開拓に関する内容が手薄だったので、前田代表とディスカッションを重ねて補強しました。
インタビュアー
グルーヴィット社のサポートについての感想をお聞かせください。
前田代表
大変満足しています。補助金の申請にかかる労力を大幅に削減できました。プロに任せることで、本業に集中できるのは非常に助かりました。
グルーヴィットさんのサポートは非常に丁寧で、私たちのニーズを的確に理解してくれました。また、申請書類の作成においても、技術的な内容を分かりやすくまとめてくれたためスムーズに審査を通過することができました。特に、AIを活用する技術の説明において審査員に対してどのようにアピールするかを工夫してくれた点が印象的でした。
お困りになっている皆さんは、ぜひグルーヴィット社に依頼された方がいいと思います。ただ、代表の渡邊さんは補助金の締め切り前にいつも睡眠不足なのではと、ちょっと心配ですね。
渡邊
裏話ですけど、前田さんと私はメッセンジャーで繋がっていまして、2時とか3時とか夜中の時間帯にメッセンジャーの表示がお互いオンラインだったりして(笑)
インタビュアー
サポート業務はオンラインが中心ですか?
渡邊
今回、事業計画の策定にあたっては主にZoomやSlack(ビジネス用のチャットツール)で打ち合わせを行っていましたが、申請フォームへの入力作業や最終チェックはオフラインです。前田代表の事務所に伺い、一緒に申請作業を行いました。
当社としては、対面もオンラインも両方可能です。お客さまによっては、Zoomが苦手だからということで、電話だけでやり取りを行う場合もありますね。
インタビュアー
専門的な技術や業界動向を理解するのはハードルが高かったのではありませんか。
渡邊
技術についてはきちんと調べて理解する必要がありますから、最初はそれに時間を費やしますね。理解していないとそもそも十分なヒアリングができませんから。あとは業界動向の調査にもパワーが掛かりました。例えば、フォント業界は今どうなっているのか。新しい市場に展開していこうとした時に、どういうやり方が考えられるか、など。あとは、調べた内容について「この理解で合っていますか?」というやり取りを繰り返すと。
インタビュアー
「一を聞いて十を知る能力」が必要そうですね。
前田代表
渡邊さんは、もはや私よりもフォント業界に詳しいのでは?
渡邊
さすがにそこまでは(笑)
ですが、その業界に詳しくなることは重要ですね。あと「一を聞いて十を知る」というのはそのとおりで、中小企業診断士の業務全般に求められる能力かもしれません。
会社の中で最も単価の高い社長のお時間を取りすぎるのは良くないので、できるだけお手間をおかけしないように、こちら側で調べられることは全部調べるといったことを心がけています。
インタビュアー
ちなみにリアルタイプ様は、過去にも補助金申請にチャレンジされたことはありますか?
前田代表
実は創業当時に一度、自力でチャレンジしたことがありましたが、箸にも棒にも掛からず不採択でした。またその時、申請準備にものすごく手間が掛かりまして、労力の割に合わないと感じたため、再チャレンジは諦めていました。
インタビュアー
過去に前田さんがご自分で補助金を申請された際と比べ、今回グルーヴィットさんにお願いすることでどのくらいの時間短縮になったのでしょうか。
前田代表
100分の1ぐらいだと思っています。正直、全く補助金に対して理解がない状態で内容を確認して、自分で書類作って、申請まで行うってなると、補助金を貰えたとしても、それと同等かそれ以上に労力が掛かってしまうのではないかと。
今回、グルーヴィットさんからの提案を伺って、そんなに楽にやれるならお願いしたいなって思いまして。案の定、とても楽でした。
渡邊
すべてを自力でやろうとすると、労力がバカになりませんよね。意外と時間かかるのは補助金制度の理解です。公募要領を読み解こうとするとそれだけで1週間以上かかります。そもそも公募要領書かれている内容があやふやすぎて、制度内容を正確に把握するのは至難の業ですので、経験豊富で制度内容を知り尽くしている私たち専門家にお任せいただいた方が安全だと思います。
事業計画の策定を丸投げすることは補助金の制度上できないのですが、我々にそのブラッシュアップをお任せいただくことで、かなりの時間節約が可能です。
インタビュアー
最後に、補助金の申請を検討している他の企業に向けて、何かアドバイスやメッセージがあれば、お聞かせください。
前田代表
補助金の申請は非常に手間がかかる作業ですが、プロのサポートを受けることで大幅に効率化できます。特に、グルーヴィットさんのような専門的な知識を持つパートナーに依頼することで、申請書類の作成がスムーズに進み、審査に通る可能性が高まります。補助金を活用して新しい技術や事業を展開したいと考えている企業は、ぜひプロのサポートを検討してみてください。
渡邊
大型補助金の場合、事業計画の作成や申請の準備には100時間以上を要します。そのうえ採択されるとは限らない。専門家のサポートを受けずに申請された場合の採択率はせいぜい20%〜30%といったところでしょう。そのためご自身だけで申請にチャレンジするのは割に合わないかもしれません。
私たちは、クライアント企業様が想い描く事業構想をもとに計画の具体性を高め、事業計画書を徹底的にブラッシュアップすることで、採択可能性を極限まで高めています。
また補助金の制度を正確に把握し、申請時や採択後のトラブルを未然に防ぐことや、申請にまつわる業務をお手伝いすることで、企業の皆様がコア業務に集中できるようにサポートしています。
補助金の活用をお考えの企業様は、ぜひ当社にご相談ください。

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